自治体により子どもの医療費助成制度はこんなに違う!夢を紡ぐ子育て支援を標榜するなら改正してくれ

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先日、子どもの医療費助成に関する理不尽な制度の見直しの検討が開始されるという記事を書きました。

子どもの医療費助成が拡充される?  理不尽な制度の見直しの検討を開始!
子どもの医療費に関連して気になるニュースがあります。 自治体による子どもの医療費助成に関連して、国民健康保険への補助金を減額す...

今回は、自治体による子どもの医療費助成制度の格差について書きたいと思います。

自治体による子どもの医療費助成制度の内容

現行の公的医療保険制度の自己負担率は、小学校入学前は2割、入学後は3割となっています。

しかし、公的医療保険制度の自己負担率をそのまま適用されている人はいません。

なぜなら、子育て支援の観点から全ての自治体が子どもの医療費助成制度を設けているからです。

子どもの医療費助成制度の内容は自治体により様々ですが、ポイントとなるのは以下の4点です。

①.対象となる年齢(入院と通院で異なる場合もある)

②.所得制限の有無

③.一部自己負担の有無

④.支給方式(現物給付と償還払い)

この4点の内容を簡単に見ていきたいと思います。

①.対象となる年齢(通院と入院で異なる場合もある)

医療費助成の対象となる年齢は、4歳未満までの自治体から22歳までの自治体があり、対象となる年齢は自治体により、かなり幅があります。

また、対象となる年齢が通院と入院で異なる自治体もあり、その場合は医療費が高額になる入院の対象年齢が高く設定されているのが一般的です。

②.所得制限の有無

親の所得に関係なく医療費助成を受けられる自治体もあれば、親の所得が一定以上であると医療費助成が受けられない自治体もあります。

所得制限がある自治体は、全国1742市町村のうち446市町村(約25%)です。

※ 厚生労働省「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」別紙1より(平成24年4月1日現在)

③.一部自己負担の有無

医療費が無料となる自治体もあれば、少額ながらも一部自己負担がある自治体もあります。

一部自己負担がある自治体は、全国1742市町村のうち792市町村(約45%)です。

※ 厚生労働省「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」別紙1より(平成24年4月1日現在)

④.支給方式(現物給付と償還払い)

前回も書きましたが、医療費の助成方法には、現物給付方式(医療機関の窓口で自己負担分を支払わなくてよい方法)と償還払い方式(医療機関の窓口で一旦自己負担分を支払い、後日、申請し助成分の償還を受ける方法)があります。

住民の利便性を考えると、当然ながら現物給付方式が望ましいです。

しかし、自治体が現物給付方式で医療費を助成すると、国民健康保険の財源となる国からの国民健康保険療養費等国庫負担金を減額されるペナルティーを受けるのです。

そのため、ペナルティーを避けるために、住民にとって不便な償還払い方式を選択する自治体も少数ながらあります。

子どもの医療費助成制度の自治体別比較

子どもの医療費助成制度の自治体別比較を行いたいと思います。

比較する自治体は、認可保育園の保育料の自治体別比較と同じにしています。

うわっ…我が家の保育料、高すぎ…?  自治体により認可保育園の保育料はこんなに違う!
僕は、東京都に住んでいますが、行政サービスについてはどこに住もうとあまり違いはないと思っていました。 ところが、子供が...

なお、以下の比較表は一覧性を重視して簡便的に作成しています。

詳細は各自治体のサイトでご確認下さい。

自治体別の子どもの医療費助成制度比較表

平成27年10月1日現在

項目世田谷区川崎市練馬区新座市横浜市
対象年齢
(通院)
中学3年生小学2年生中学3年生高校3年生小学3年生
対象年齢
(入院)
中学3年生中学3年生中学3年生高校3年生中学3年生
所得制限なしありなしなしあり
自己負担なしなしなしなしなし
支給方式現物給付小学3年生
以降の入院費
は償還払い
現物給付現物給付小学4年生
以降の入院費は
償還払い

表を見て頂ければ解りますが、自治体によりかなりの差があります。

一番充実しているのは、意外にも埼玉県新座市です。

一方、人口が多く財政的に豊かと思われる神奈川県の横浜市と川崎市はあまり充実していません。

また、今回調べてみて解ったのですが、新座市、横浜市、川崎市はこの数年の間に子どもの医療費助成制度の拡充がなされています。

安倍首相が新3本の矢のひとつに「夢を紡ぐ子育て支援」を掲げていますので、この流れが加速することが予想されます。

前回も書きましたが、子育て支援制度が自治体により大きく異なるのは問題だと思います。

安倍首相も「夢を紡ぐ子育て支援」を掲げるのなら、国が責任をもって、子育て支援制度の整備や待機児童問題を解決する制度設計をして欲しいところです。

ではでは。