確定拠出年金法等の一部を改正する法律案が可決!個人型の重要な変更点を解説します。

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本日ついに、確定拠出年金法等の一部を改正する法律案が衆議院本会議で可決、成立しました。

 運用成績によって受取額が変わる年金の加入対象を広げる改正確定拠出年金法が24日の衆院本会議で可決、成立した。これまでは自営業者や一部の会社員に限っていたが、主婦や公務員が対象に加わり、実質的に全ての

この改正により、2017年1月から個人型確定拠出年金の加入資格や拠出限度額が大きく変わりますので、今回は個人型確定拠出年金の重要な変更点を解説したいと思います。

個人型確定拠出年金の加入資格が大幅に拡大

この改正で一番重要な点は、加入資格が大幅に拡大されたことですが、その内容を説明する前に国民年金の加入者の説明をしたいと思います。

何故、国民年金の加入者の説明をするかというと、のちに説明する個人型確定拠出年金の加入資格と密接な関係があるためです。

国民年金の加入者の種類

日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、すべて国民年金に加入する義務があります。

国民年金では加入者を以下の3種類に分けています。

1.第1号被保険者
2.第2号被保険者
3.第3号被保険者

年金にあまり興味のない人は第1号とか2号とか言われてもさっぱり分からないと思いますので、その内容を簡潔に説明します。

1.第1号被保険者
自営業者・フリーター・厚生年金に加入していないサラリーマンのことを第1号被保険者といいます。

2.第2号被保険者
勤め先が厚生年金に加入しているサラリーマンや公務員のことを第2号被保険者といいます。

3.第3号被保険者
サラリーマンや公務員(第2号被保険者)に扶養されている配偶者を第3号被保険者といいます。

この国民年金の加入者の種類により、個人型確定拠出年金の加入資格や拠出限度額に違いが出てきます。

改正前の個人型確定拠出年金の加入資格

では、まずは改正前の加入資格を説明します。

1.第1号被保険者
第1号被保険者は、基本的に個人型確定拠出年金の加入資格があります。
ただし、国民年金保険料を免除されている人(障害年金受給者除く)は、加入資格はありません。

2.第2号被保険者
第2号被保険者は、勤め先に企業年金等があるか否かで加入資格の有無が分かれます。
具体的には、勤め先に確定給付型や確定拠出型の企業年金があるサラリーマンや年金払い退職給付がある公務員は加入資格がありません。
逆に、勤め先に企業年金がないサラリーマンには加入資格があります。

3.第3号被保険者
第3号被保険者は、加入資格はありません。

改正後の個人型確定拠出年金の加入資格

次に、改正後は加入資格がどのように拡大されるのかを説明します。

1.第1号被保険者
第1号被保険者は、改正前から変わらず基本的に加入資格があります。

2.第2号被保険者
改正前は加入資格がなかった勤め先に確定給付企業年金があるサラリーマンや年金払い退職給付がある公務員にも加入資格が認められます。

また、企業型確定拠出年金に加入している場合には、今回の改正で一定の条件を満たせば個人型確定拠出年金に加入できます。

なお、勤め先に企業年金がないサラリーマンに加入資格があることに変わりはありません。

3.第3号被保険者
改正前は加入資格がなかった第3号被保険者にも加入資格が認められます。

改正前と改正案の加入資格の違いを簡単な表にまとめると以下のようになります。

国民年金の種類企業年金改正前改正後
第1号被保険者
第2号被保険者企業年金等あり×
企業年金等なし
第3号被保険者×

○:加入資格あり

×:加入資格なし

ごらんのとおり、今回の改正により年金保険料を普通に払っている現役世代は、ほぼ全ての人が加入できるようになりました。

拠出限度額が月単位から年単位へ

改正前は、拠出限度額は月単位で定められていましたが、改正後では年単位となっています。

この変更は、改正前の月額の拠出限度額の12倍が、年間の拠出年度額になるだけなので一見あまり意味がないように思うかもしれません。

しかし、この変更は意外と重要です。

例えば、改正前は前月に拠出限度額の使い残しがあった場合でも、翌月に繰り越して掛金を拠出できません。

ところが、改正後は年間の拠出限度額が定められるだけなので、賞与時に使い残し分を一括して拠出することが可能になるのです。

これにより、柔軟な拠出が可能になり加入者の利便性が向上します

改正前・改正後の拠出限度額

国民年金の種類企業年金改正前改正後
第1号被保険者月額 6.8万円年額 81.6万円
第2号被保険者確定給付型企業年金加入資格なし年額 14.4万円
確定給付型企業年金
+企業型確定拠出年金
加入資格なし年額 14.4万円 ※1
企業型確定拠出年金加入資格なし年額 24.0万円 ※2
企業年金等なし月額 2.3万円年額 27.6万円
第3号被保険者加入資格なし年額 27.6万円

※1 企業型DCと確定給付型年金を実施する場合は、企業型DCへの事業主掛金の上限を年額18.6万円(月額1.55万円)とすることを規約で定めた場合に限り、個人型DCへの加入が認められる。

※2 企業型DCのみを実施する場合は、企業型DCへの事業主掛金の上限を年額42万円(月額3.5万円)とすることを規約で定めた場合に限り、個人型DCへの加入が認められる。

先ほども書きましたが、拠出限度額が年単位となっております。

第1号被保険者は、現行の拠出限度額を12倍した81.6万円が年間の拠出限度額となっています。

第3号被保険者は、今回の改正案で個人型確定拠出年金への加入が認められ拠出限度額は27.6万円となっております。

複雑なのは、第2号被保険者です。

まず、確定給付企業年金のみの人は、今回の改正案で個人型確定拠出年金への加入が認められ拠出限度額は14.4万円となっております。

次に、確定給付企業年金と企業型確定拠出年金の両方ある人は、今回の改正案で一定の条件を満たせば個人型確定拠出型年金への加入が認められ拠出限度額は14.4万円となっております。

また、企業型確定拠出年金のみの人も、今回の改正案で一定の条件を満たせば個人型確定拠出年金への加入が認められ拠出限度額は24.0万円となっております。

最後に、現行でも加入が認められている企業年金がない人は、現行の拠出限度額を12倍した27.6万円が年間の拠出限度額となっております。

個人型確定拠出年金は税制上のメリットが大きい

上述のとおり、今回の改正により、ほぼすべての現役世代が確定拠出年金に加入できるようになりました。

個人型確定拠出年金は、税制上のメリットが非常に大きいので、今回の改正を機に加入を検討する価値はあると思います。

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ではでは。

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